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夏の肌トラブルの代表的なものにあせもがあります。 「あせも」は、「汗疹(かんしん)」とも呼ばれ、汗の管(汗腺(かんせん))がつまっておきます。高温で発汗が多くなると起こりますので、室内など、境遇の温度をさげることがあせもの予防および悪化を防ぐ手段です。
あせもは汗の管がつまって汗がそこにたまることで生じます。「クリスタル性汗疹(すいしょうせいかんしん)」、「紅色汗疹(こうしょくかんしん)」および「深在性汗疹(しんざいせいかんしん)」に3つの型があります。
●「クリスタル性汗疹(すいしょうせいかんしん)」 皮膚の最も外側の角質層に汗がたまってできるあせもです。顔などの皮膚の露出部に小さな水ぶくれができるものです。かゆみなどの自覚症状はありません。
●「紅色汗疹(こうしょくかんしん)」 服のこすれるところにできます。赤いぶつぶつができるもので、一般にあせもというとこの型をさします。角質のすぐ下の層がつまったもので、細菌(ブドウ球菌)が入ると、膿をもつことがあります。ちくちくとしたかゆみがあり、湿疹を起こすことがあります。
●「深在性汗疹(しんざいせいかんしん)」 まれなあせもです。紅色汗疹の症状が悪化したもので、色が青白くなり、鳥肌のようになります。皮膚の深いところ、表皮の下層や真皮に汗がつまって起きるものです。かゆみはなく、全身倦怠感、悪心、めまい、動悸などの全身症状が生じます。
対策は涼しくして発汗を抑えること、皮膚を乾燥させることです。皮膚を清潔にすることも大切です。副腎皮質ホルモン外用薬が多く用いられます。パウダー類はかえって汗の管をつまらせる原因となるので注意します。
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